施工管理の仕事が初めてでどのようにキャリアを積んでいけばいいか不安・・・。これからも施工管理の仕事を続けたいけれど、どうしたら成長できるのか分からない・・・。
本記事ではそんな悩みを持った方のために施行管理のキャリアステップを紹介します。
施工管理の仕事は未経験でもできる?
施工管理の仕事は、工程管理、安全管理、品質管理、原価管理といった4大管理を中心として行います。このような仕事では、リーダーシップだけでなく、先を見通す力なども必要になります。そのため、最初からすべてをこなせる人などおらず、実務経験を積んでキャリアを築いていく必要があります。
施工管理のキャリアステップは?大きく5つ紹介
施工管理の仕事をする際に、スキルアップやキャリアアップをして手に職をつけたいという方。そんな方向けに、キャリアステップの例5ステップをここで紹介します。
まずは施工管理技士の7種類の資格について知ろう!
施工管理技士の資格には以下の7種類の資格があります。
・建築施工管理技士
・土木施工管理技士
・電気工事施工管理技士
・造園施工管理技士
・管工事施工管理技士
・建築機械施工管理技士
・電気通信施工管理技士
これらの資格はそれぞれ1級・2級があります。
2級よりも1級の方が資格取得の難易度が高く、資格を持つことで携われる現場の数も多くなります。
以下のサイトで7種類の資格について詳しく解説しているので興味のある方はぜひ見てみて下さい。
現場で実務経験を積もう!
施工管理の仕事でキャリアアップするためには、1級・2級施工管理技士の資格が必要になることが多いです。それらの資格を取得するためには、まず実務経験が必要不可欠となります。
2級施工管理技士を取得するための実務経験年数
最終学歴 | 実務経験年数 |
---|---|
大学 | 指定学科※ 卒業後:1年以上 指定学科以外卒業後:1年6ヶ月以上 |
短期大学/高等専門学校 | 指定学科卒業後:2年以上 指定学科以外卒業後:3年以上 |
高等学校/専門学校 | 指定学科卒業後:3年以上 指定学科以外卒業後:4年6ヶ月以上 |
その他 | 8年以上 |
※ 指定学科には、土木工学科・都市工学科・衛生工学科・交通工学科・建築学科・電気工学科・電気通信工学科・機械工学科・鉱山土木学科などが含まれます。
1級施工管理技士を取得するための実務経験年数
最終学歴 | 実務経験年数 |
---|---|
大学 | 指定学科卒業後:3年以上 指定学科以外卒業後:4年6ヶ月以上 |
短期大学/高等専門学校 | 指定学科卒業後:5年以上 指定学科以外卒業後:7年6ヶ月以上 |
高等学校/専門学校 | 指定学科卒業後:10年以上 指定学科以外卒業後:11年6ヶ月以上 |
その他 | 15年以上 |
以上が資格を取得するための必要な実務経験年数です。指定学科を卒業していなくても、大学を卒業していれば4年6ヶ月の実務経験を積むことで1級施工管理技士の試験を受験することができるため、誰にでもチャンスはあります。
2級施工管理技士の資格を取得して主任技術者を目指そう!
主任技術者とは、比較的小さな規模の工事をスムーズに進めるために配置される建設現場の工事責任者のことです。4000万円未満の各工事現場(建築一式工事の場合は6000万円未満)では必ず1人以上配置しなければならないという決まりがあります。
参考:建設業法第26条(主任技術者、監理技術者の配置)
何から始めるべきか悩んでいる方は、まず2級施工管理技士の資格を取得して主任技術者を目指しましょう!
1級施工管理技士の資格を取得して監理技術者を目指そう!
監理技術者とは、比較的大きな規模の工事をスムーズに進めるために配置される建設現場の工事責任者のことです。主任技術者は4000万円(建築一式工事の場合は6000万円)未満だったのに対し、監理技術者は4000万円(建築一式工事の場合は6000万円)以上の各工事で元請け会社が必ず1人以上配置しなければなりません。
参考:建設業法第26条(主任技術者、監理技術者の配置)
監理技術者になれば、大手建設会社が競合して人材の確保にあたります。そのため年収は高くなる傾向にあります。2級施工管理技士の資格を取得した方は、次は1級施工管理技士の資格を取得し、監理技術者を目指してみるのもありでしょう!
大手ゼネコンに転職してキャリアアップしよう!
施工管理の仕事が楽しいと感じる方は、大手ゼネコンに転職してみるのもありでしょう。
大手ゼネコンで様々な建築物の施工に携わりたくさん経験を積んだり、大型建築の工事の施行管理に携わり施工管理者のプロフェッショナルを目指してみたりするのもありかもしれません。
施工管理の仕事に将来性はあるの?
私たちが生活していくうえで建築物は必要不可欠です。新しく建てたり、リフォームしたり、解体したりする際に施工管理者はいなくてはならない存在です。そのため、施工管理の仕事は常にニーズがあります。
また東京オリンピック開催に伴った施設の整備や点検を継続的に行ったり、2025年以降には大阪万博の開催やリニア新幹線の開業などがあり、大型建築の工事も予定されています。
国土交通省が発表した2020年の建設業の国内売り上げは、16兆9788億円で年々増加傾向にあり、非常に規模の大きい業界です。
しかし、現在の建設業界は人材不足に悩まされています。年々、施工管理を行う人々の平均年齢が高くなってきており、監理技術者や資格保持者はこれからより重宝されるでしょう。
一歩一歩キャリアステップを踏んで施工管理のプロを目指してみよう
以上、施工管理のキャリアステップについて解説しました。
現在の建設業界は、施工管理を行う人々の平均年齢が高くなっている一方で、次の世代を担う若手が育っていないなどの理由から人手不足に悩まされています。
しかし、施工管理の仕事は経験を積むことで誰でも工事現場の責任者といった、やりがいのある役職に就くことができる可能性があります。まずは2級施工管理技士の資格取得を目指してチャレンジしてみましょう!